領域Ⅳの山口リーダーと宮路メンターがISOQOL主催の学術集会に参加いたしました

2016月10月19日から22日にかけてデンマークのコペンハーゲンで開催されたPatient Reported Outcome(PRO)、Quality of Life(QOL)研究の学会であるInternational Society for Quality of Life Research(ISOQOL)の学術集会に参加致しました。

 臨床試験に関する演題も多く発表され、臨床試験におけるPROの尺度選定、研究計画、解析、報告の質向上のための標準化の取り組みとして、臨床試験の各段階におけるガイドラインの整備が進められておりました。

 

<臨床試験の各段階における標準化の取り組み>

COSMIN: Consensus-based Standards for the selection of health Measurement Instruments

-PRO尺度の選定の標準化に関するイニシアティブ-

SPRIT-PRO: Standard Protocol Items: Recommendations for Interventional Trials-PRO

-PRO調査を含む臨床試験のプロトコールデザインに関するガイドライン(策定中)-

SISAQOL Consortium: Setting International Standards in Analyzing Patient-Reported Outcomes and Quality of Life Endpoints Data for Cancer Clinical Trials

-がん臨床試験におけるPROの統計解析の標準化に関するイニシアティブ-

CONCORT-PRO: Consolidated Standards of Reporting Trials (Statement)-PRO

-臨床試験におけるPROの結果報告に関するガイドライン-

 

 本邦における支持療法、緩和ケア領域の臨床研究は、J-SUPPORTやJORTCなどの当該領域に特化した研究グループや研究支援組織の設立により、近年、実施基盤の整備が進められ、恒常的な多施設共同研究体制がようやく整いつつあります。しかしながら、研究デザイン等の方法論は十分に確立されておらず、今後も、各種ガイドラインの活用や方法論の研究を進め、当該領域の臨床試験の品質の向上に取り組む必要があります。研究方法論グループとしては、今後、臨床試験におけるClinical Outcome Assessment (COA)の選定について、症状別に研究を進めていく予定です。

J-SUPPORT 研究方法論グループ(領域IV)

宮路天平(東京大学/国立がん研究センター)、山口拓洋(東北大学)

領域Ⅳ報告2

領域Ⅳ報告1

(写真上:「日本語版PRO-CTCAEの言語的妥当性の研究」のポスター発表を行いました)

(写真下:コペンハーゲンの中心街。1日だけ晴れた日がありました。)